精神障害という病~毎日を幸せに生きていくために~

まずは自己分析をすること

最近は自分のよりよい精神状態のため、色々と調べることが多くなってきた。自己分析をしつつ、どのようなタイプの考え方を持っているのか考えていた。その中でキーワードとなってくるのは自己肯定感・気分変調性障害・社会不安障害・愛着障害・HSP・うつ病・パニック障害あたりがよくヒットした。前回はHSP関連の本を読んだので書評を書いたので参考にどうぞ。こちら

この辺りの病気はそれぞれ違いがあるけれども、基本的な部分では自分を肯定できないことやネガティブに考えてしまう思考回路が作られてしまっていることに由来する。そのため、うつ病と診断されても複数の病気がからんだ複合的な結果で、仕事をするのが難しくなる等の症状が出てくる。

どのようにそれは起こるのか

そもそも、これらの症状はなぜ起こるのかというと意識の裏にある無意識が関係していることが多い。自分に対してダメージを与えるような事柄があって、その時に無意識がそこから自分を守るための反応であることが多い。例えば、不安は安全かどうか分からないという感覚を自分に伝えるメカニズムであり、これが発生するのは人間として正しい反応である。しかし、ここにネガティブな回路が形成されてしまうと、その発生する不安が増長されるかつ、同じことが起こったときにこの反応ルートが確立されてしまう。そうなってしまうと症状は悪化の一途をたどってしまう。さらに悪化すると不安自体に不安になってしまうということがある。もともとは何かの原因に対して不安を感じていたのに、それがただ漠然とした不安に苛まれ増長されるという悪循環にとらわれてしまうこともある。

私の場合、現状ではそこまで自分の症状は進んでいないのかなと感じている。仕事をすること自体にそこまでの嫌悪感はない。自覚症状のあるところとしては大きく二つあって、一つは上司や先輩からの評価、周りの目を気にするということ。二つ目は何かふとした時に自分には価値がないんじゃないかという考えが襲ってきてぐるぐると頭の中を駆け巡ること。

そういった点から自己分析の感覚では、HSP・自己肯定感の低さ・気分変調性障害・社会不安障害が自分に当てはまるんだろうなと思っている。これらの症状は、子供のころからの身近な人とのコミュニケーションがうまくいかなかったことが原因となることが多い。そのため、私はそんなに思い当たる節がなくてなんでこのような症状が出ているのか不思議には感じている。

HSPは最近もてはやされる言葉で、Highly Sensitive Personの略で気質の一種である。五分の一の人がこの気質を持っているといわれている。この気質は現代社会では相いれないことが多く、生き辛さを感じて取り上げられることが多くなってきた。しかし、このHSPと呼ばれる範囲が広すぎて、どこかしらには心当たりがある人がいるような気がする。「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる「繊細さん」の本については書評を書いた。

これらの障害に苦しんでいる人はネガティブな思考に支配されがちだ。私なんかいてもいなくても同じだ、こんなにつらいのにまだまだ生き続けなければならないのか。条件的に自分を愛せるだけでなく、無条件で自分を愛せるようになれるか。もし条件付きだとしたら、その条件を満たせなくなった自分はどうなるのか。

客観的に考えてもいつも成功している人なんて存在しない。だから少しうまくいかないときでも、腐らずに自分を信じて生きていけるかどうか。平たく言うとポジティブに考えて生きていけるか。そういった姿勢で人生を楽しめているか。そんな考え方をインストールしていくことが大切なんだろうね。

具体的な治療

一般的な治療の流れとしては、薬物療法と精神療法がある。ただ薬物療法というのはあくまでも対症療法に過ぎないということに注意が必要。ある出来事があって、その出来事に対して反応が起こる。その反応自体を抑え込むことは長期的には良くないということ。もし、しばらくすれば環境が変わるというのであればよいが、原因となる出来事が取り除けないのならば根治ということにならない。

そういった意味では精神療法が重要で、出来事=>悪い反応というこの矢印を変えなくてはならない。無意識レベルでこのパスを通るとしても自分の体として反応は出る。その出来事と反応を見る。そしてその結果を待つ。思っているような不安が結果として的中しないことがほとんどである。そのことを自分に刷り込んでいくようなプロセスで無意識レベルのパスを自分の都合のよいものに更新していく作業をする。